結論:請求書の封筒の書き方は、表面の中央に宛先を、左下(横書きなら右下)に赤字で「請求書在中」と書き、裏面に差出人情報を記載するのが基本です。A4用紙は長形3号なら三つ折り、角形2号ならそのまま封入します。封をしたあと、とじ目に「〆」を入れてから投函します。
個人事業主やフリーランスが取引先へ郵便で請求書を送るとき、請求書の封筒の書き方をきちんと知っておくことは、信頼につながる大切なビジネスマナーです。封筒のどこに何を書くか、「請求書在中」はどこに入れるか、A4をどう折るか、ひとつひとつ確認しましょう。
封筒サイズの選び方 / 表面・裏面の書き方ルール / 「請求書在中」の正しい位置と色 / A4用紙の三つ折り手順 / 送付状の要否 / インボイス制度導入後も変わらない郵送マナー
封筒のサイズはどれを選ぶ?長形3号と角形2号の使い分け
請求書の郵送でよく使われる封筒は2種類です。A4サイズの請求書を三つ折りにして送るか、折らずに送るかによって使い分けます。
| 封筒の種類 | サイズ | 用途 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 長形3号(長3) | 120×235mm | A4を三つ折りにして封入 | 最もポピュラー。切手代が安く済む。 |
| 角形2号(角2) | 240×332mm | A4を折らずに封入 | 折り目をつけたくない重要書類に向く。 |
日常的な請求書の郵送には長形3号がよく使われます。ただし、相手先から「折らずに送ってください」と指定がある場合や、納品書・契約書などを一緒に封入する場合は角形2号を選びましょう。
長形3号:25g以内 110円、50g以内 110円。角形2号:140円(100g以内)。請求書1枚なら長3で問題ありませんが、送付状や明細書を添付すると重くなる場合があります。投函前に計量することをおすすめします。
封筒の表面の書き方|宛先・「請求書在中」の正しい位置
封筒の表面には、宛先(届け先)の情報と「請求書在中」の記載が必要です。縦書きと横書きでは、それぞれ書く位置が変わります。
縦書き封筒の表面レイアウト
「請求書在中」は左下に赤字で記入します。スタンプでも手書きでも問題ありません。
横書き封筒の表面レイアウト
横書きでは「請求書在中」は右下に記入します(縦書きとは左右が逆になります)。
表面に書く情報の順番と書き方ルール
| 記載項目 | 書き方の例 | ポイント |
|---|---|---|
| 郵便番号 | 〒 100-0001 | 正しい7桁を調べて記載する |
| 住所 | 東京都千代田区〇〇1-2-3 | ビル名・階数まで省略しない |
| 会社名・屋号 | 株式会社〇〇(略さない) | 「(株)」ではなく正式名称で |
| 部署名 | 経理部・総務部など | わかる場合は入れると丁寧 |
| 敬称 | 御中(組織宛)/ 様(個人宛) | 「御中」と「様」は併用しない |
| 請求書在中 | 赤字で縦書き左下、横書き右下 | 囲み枠があるとより目立つ |
「(株)」「㈱」など略した会社名を書くのは失礼にあたります。会社名は必ず正式な「株式会社〇〇」「有限会社〇〇」と表記してください。また、「御中」と「〇〇様」を同時に書くのも誤りです。どちらか一方を使います。
封筒の裏面の書き方|差出人情報と封字「〆」の書き方
封筒の裏面には、自分(差出人)の情報を記載します。万が一、配達できなかった場合の返送先でもあるため、省略しないのがビジネスマナーです。
裏面の記載内容
- 送付日(令和8年6月1日、または 2026年6月1日)
- 自分の郵便番号・住所(とじ目の右側)
- 屋号・会社名・氏名(とじ目の左側)
- 封字「〆」(とじ目の中央、封をした後に記入)
中央のとじ目がないタイプの封筒では、裏面の左下に郵便番号・住所・会社名・氏名をまとめて記載します。「〆」はフラップのとじ目部分に書きます。
封字「〆」の書き方
封をしたあと、とじ目の中央に手書きで「〆」と書きます。これは「封をした本人以外は開封していません」という意味の確認印です。「×」と間違えやすいですが、「〆」が正しい封字です。
「封」「緘(かん)」「閉」なども封字として使われます。慶事には「寿」を使うこともありますが、ビジネス文書には「〆」か「封」が一般的です。
A4請求書の折り方|長形3号への正しい封入手順
A4サイズの請求書を長形3号に封入するには「三つ折り」にします。折る順番と向きを間違えると、受取人が開封したときに書類が読みにくくなります。
① 下から三分の一を折り上げる
② 上から三分の一を折り下げる
③ 封入するとき、タイトルが入口側になる向きで封入
こうすることで、受取人が封筒を開けたとき最初に「請求書」というタイトルが目に入ります。
封筒に入れるとき、請求書のタイトル(「請求書」の文字)が封筒の封入口(フラップ側)に近い向きにします。受取人が開封してすぐに内容確認できるので、経理担当者への配慮になります。
請求書を郵送するための6ステップ
封筒の書き方から投函まで、正しい手順を一度覚えてしまえば、毎月の郵送作業がスムーズになります。
封筒のサイズを決める
三つ折りでよければ長形3号、折りたくなければ角形2号を用意します。白無地またはグレーの無地封筒がビジネス向きです。
送付状(添え状)を用意する
封筒に入れる書類の概要を伝える送付状を1枚作ります。請求書番号・金額・支払期限を記載した短いものでも十分です。
封筒の表面に宛先を書く
郵便番号・住所・会社名・部署名・敬称(御中または様)を正式名称で記載します。「請求書在中」は縦書きなら左下、横書きなら右下に赤字で。
書類を折って封入する
請求書(送付状がある場合は一番上)を三つ折りにして封入します。タイトルが封入口に近い向きになるよう注意。
裏面に差出人情報を書いて封をする
送付日・住所・名前を裏面に記載し、封をします。封をしたあと、とじ目中央に「〆」と書きます。
重量を計ってから切手を貼り、投函する
25g以内かどうか計量してから切手を選びます。送付状・請求書・明細書が複数枚あるときは必ず計量しましょう。料金不足は受取人負担になってしまいます。
送付状(添え状)は必要?書くべき内容
請求書の郵送時に送付状を同封するのは、日本のビジネスマナーとして一般的です。ただし、絶対に必要というルールはありません。定型取引で毎月同じ相手に送る場合は省略されることもあります。
送付状に書く内容
日付・差出人・宛先の会社名・担当者名
件名:請求書送付のご案内
拝啓 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、下記のとおり請求書をお送りいたしますので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。
記
書類名:請求書(INV-2026-001)
請求金額:110,000円(税込)
お支払期限:2026年6月30日
部数:1部
以上
送付状はA4・1枚で十分です。長い挨拶文よりも、請求書番号・金額・期限の3点が明確に伝わる内容にしましょう。
「請求書在中」の書き方|色・位置・スタンプの選び方
「請求書在中」は、受取側が郵便物を仕分けするための重要な目印です。書き方を間違えると、開封されずに放置されたり、別の担当者の手に渡ったりすることがあります。
書き方ルールまとめ
| 項目 | ルール・おすすめ |
|---|---|
| 色 | 赤色が標準。青・緑も可だが赤が最も目立つ |
| 縦書き封筒での位置 | 表面の左下 |
| 横書き封筒での位置 | 表面の右下 |
| 囲み | 四角形の枠で囲むと視認性が上がる |
| スタンプ | 「請求書在中」スタンプを使うと毎回きれいに押せる。100均・文具店で購入可能 |
スタンプのインクが薄くなっていると、郵便局の仕分けや取引先での識別が困難になります。押す前に試し押しをして、均一に押せているか確認しましょう。インクが薄い場合はスタンプパッドに補充するか、手書きに切り替えます。
インボイス制度と郵送マナーの関係
2023年10月に始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)は、請求書の記載内容を変えましたが、郵送の方法やマナー自体には変更がありません。登録番号(Tから始まる13桁)や税率ごとの消費税額をきちんと記載した請求書を、これまでと同じ手順で封入・郵送すれば問題ありません。
ただし、適格請求書の発行事業者として登録している場合は、インボイスとして有効な要件(登録番号・税率ごとの消費税額等)をすべて満たした請求書を送ることが必要です。国税庁が公開している適格請求書等保存方式の概要も参考にしてください。
郵便料金が値上がりしている現在、毎月の請求書郵送コストが課題になる場合があります。取引先の合意があれば、PDFメール送付や電子インボイスへの移行も選択肢のひとつです。インボイスの電子保存については電子帳簿保存法の要件も確認しましょう。
よくある質問
まとめ|請求書の封筒の書き方チェックリスト
請求書の封筒の書き方を正しく押さえることで、取引先に「きちんとした事業者だ」という印象を与えられます。毎月の郵送作業を迷いなくこなすために、以下のチェックリストを活用してください。
- 封筒サイズを決めた(三つ折り→長形3号 / 折らない→角形2号)
- 表面に正式な会社名・住所・敬称(御中または様)を書いた
- 「請求書在中」を赤字で正しい位置に記入した(縦書き左下・横書き右下)
- A4を正しい向きで三つ折りにした(タイトルが封入口側)
- 送付状を同封した(請求書番号・金額・支払期限を記載)
- 裏面に差出人情報と送付日を書いた
- 封をしてからとじ目に「〆」を書いた
- 重量を計ってから切手を貼り、投函した
送る前に請求書の内容も確認しましょう
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無料で請求書を作成する →執筆・監修:佐藤 匠(JPインボイス運営者・インボイス制度ツール開発者)。本記事の内容は一般的なビジネスマナーに基づく情報提供であり、個別の法的アドバイスではありません。詳細は税理士・郵便局にご相談ください。